かつて地域に根付いていたものの、大量生産や規格厳格化の潮流により、あるいは種取りの手間を省くために、主流ではなくなってしまった野菜たち。そうした在来種・在来作物を、作り、食べて、守ろうという取り組みが『日本むかし野菜』シリーズです。
日本むかし野菜には、万人受けする平板なものと違って、甘・辛・酸・渋・旨といったさまざまな味が主張し合う、それだけがもつ魅力的なおいしさが詰まっています。
今回からの連載で、日本むかし野菜に登場する野菜を1品ずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは
「唐の芋」。主な産地は甘楽町有機農業研究会(群馬県甘楽町)、堀田信宏さん(茨城県行方市)です。
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お正月のお祝い用、酉の市にかかせない縁起もの

浅草・酉の市にて。昔は蒸かした芋に穴をあけ、笹の葉を輪にして通し、持ち運びやすくして売っていたようです。
サトイモ科サトイモ属で、野球ボール大の大きな芋です。12月~1月にかけて収穫でき、生産者の甘楽町有機農業研究会や堀田信宏さん、ともにお正月のお祝い用に育ててきたとか。昔から「頭(とう)の芋」と洒落て、「人の頭(かしら)に立てる」として縁起が良いとされてきました。全国の酉の市では、縁起ものとして蒸かしたものが売られていたそうです。しかし、唐の芋自体が食べられなくなっていくとともに出店が減り、現在、関東近辺では浅草の酉の市で一軒だけ残った出店を見ることができます。
「唐の芋」の茎は「ずいき」として食べられ、またずいきの皮をむき乾燥させた「芋がら」も寒い冬の保存食として、昔から各地で食べられてきました。芋も茎もまるごと食べられてきた唐の芋。人びとの飢えを満たし幸運も読んでくれる、ハッピーでおいしいむかし野菜です。
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おいしさメモ
里芋同様、煮ものやけんちん汁などでどうぞ。煮崩れしやすいので、弱火で煮込むのがポイント。まるごとふかして塩で食べても美味。京都のおそうざいで有名な「いも棒(棒ダラと海老芋の炊き合わせ)」で使う海老芋とは実は唐の芋のこと。唐の芋を土寄せして育てると芋が曲がったエビの形になり、これを海老芋と呼びます。唐の芋でも十分おいしい「ぼうだら」を作れますよ。
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日本むかし野菜とは…

日本各地に自生している在来種や、各地域で農家が種継ぎをしながら育ててきた在来作物を、収穫があったときに不定期にお届けする、大地宅配の商品です。
それによって、昔ながらの野菜の種を残すことになり、持続的で多様な種や環境を保つことになります。そして地域ごとの季節の作物をつくり、食べる知恵や文化を守ることにもつながります。
大地宅配での「日本むかし野菜」ご紹介はこちら

大地を守る会編集部
大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。
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